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Perception and Cognition Systems producing Plausibility and Incongruity

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ミッション

私たちは,ある対象に対して違和感や尤もらしさ感を日常的に頻繁に体験する.例えば,国賓の黒塗りの車列の中に1台だけピンクのトラックが混じっていれば,違和感を感じる.しかし,その車列に白いセダン型乗用車が混じっていても違和感を感じることはないため,この違和感を自動車の色という視覚情報の違いのみによって生じる知覚的要因では説明できない.また,前衛音楽における音のつながりは伝統的なクラッシック音楽を基準に聞くと,違和感を感じる.これを聴覚的時間変化のみによって説明することは難しい.
個々の対象に対して,それらが知覚的に生じているのか,それとも認知的に生じているのか,または感性的に生じているのかを区別することがない.また,これらは連続的にまたは並列的に生じている可能性もある.
これまで,このような問題について,心理学的に違和感と尤度感を生起させる機序について包括的に理解する試みは行われていない.そこで,本研究グループのメンバーの各専門分野(知覚・感性科学・認知科学)における学術的知見と技術を相互に共有することにより,この問題を系統的,かつ科学的に明らかにすることを目的に本研究課題を共同で行う.